TREASURE BS-811
ご無沙汰しております。
このブログ、すっかり停滞していますが。
せめて1年に1回は書こうという緩い目標がありまして。
でも気が付くともう年末。
1年、本当にあっという間。
恐ろしいスピードです。
さて早速本題へ。
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TREASURE(トレジャー) BS-811
奈良ミシン工業製の工業用すくい縫いミシン。
まつり縫いミシン、ルイスミシンとも言われてます
(「ルイス」はまつり縫いミシンの老舗、LEWIS社のメーカー名が由来)
スカート、ワンピ、パンツ等の裾始末に使用されます。
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ある日、ロックミシンの修理でお世話になったミシン屋さんから
「お勧めの中古ミシンがある」
と電話がかかってきました。それがコレ。
我が家にやってきました。
2012年の初め頃でしたでしょうか。
これはワンオーナー物件。
前の持ち主はお直しをされていた方だそうです。
中古ミシンに関して、日常的に超時間縫製した縫製工場の流れ物より個人所有の方が状態がよい場合が多いとミシン屋さんの弁。
中古車の場合、走行距離で価値が違ってきますが
それと同じようなものかもしれませんね。
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このミシンはクラッチモーターなので電源を入れると音がウィーンと鳴ります。
また、今まで私が使っていたミシンとは違い、プーリーが逆に廻ります。
そして十数カ所の注油が必要です。
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下画像、ライトが強く見づらいですが、針が布地をすくっているところです。
普通のミシンの送り歯の位置にある場所が小山になっており、
針がすくいやすいように布を少し盛り上げてくれます。
使用糸は上糸1本。
針が布をすくいながら鎖編みをしていくような感じです。
すくう、のでミシン針は曲がった形状。
ちょっとお高めです。
「ロックルイス」はロックミシン+すくい縫いミシン。
下画像はやや厚手シーチングにベージュの糸でロックミシンをかけ、
黒い糸でルイス縫いをしたもの。
裏側です。
下画像は表側です。
なるべく表側の糸がめだたないようにするのが好まれますが、
あまり攻めると針が布をすくいきれず、目飛びが発生します。
上の画像の例は黒い糸が表側から見えない箇所もありますが、目飛びはしていません。
繊維1本でも掬っていればOK(でもそろそろ針交換時期かも…)
もしすくいきれていないと、そこからスルスルとほどけていきます。
そこはやはり鎖編み。
縫い終わりもほどけないよう糸を切る際に少しコツがいります。
(説明書に記述有り)
布をすくう深さを決めるダイヤル。
送り量を決めるダイヤルは筐体上部にあります。
また、この機種は跳び縫いが出来ます。
跳び縫いとは一目跳ばしに表側の布地を掬う縫い方です。
ジョーゼット等、薄手生地を縫うのに向いているそうですが、私自身は試し縫い程度でほとんど使用したことはありません。
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手前のテーブルは180度手前方向に回転できます。
パンツの裾を始末する際、便利です。
家庭用ミシンのフリーアームのように。
と、かなり散文的に書きましたが。
このミシン、いざというとき(ルイス指定の服を量産する時、元がルイス始末の服をお直しする時等)には重宝しますが、その頻度と場所をとるというマイナス面を考えると微妙です。
手縫いは時間がかかりますがオールマイティで仕上がり感が好きですし。
でもこのミシンが無ければ…やっぱり困るかな。
買ってよかったと思います(大きい声でもなく小さな声でもなく
2014.12.31 | CATEGORY:道具 | | 記事編集
